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シーンNo.5-02 行動結果リプレイ   『RAINBOW BRIDGE -決戦-』 | トップページへ戻る | シーンNo.4-01 + 第3回 行動宣言  

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2010年09月13日 シーンNo.5-01 行動結果リプレイ   『RAINBOW BRIDGE -集結-』

シーン5-01「虹橋-集結」



■■■ PTC@TRPG企画 ■■■
シーンNo.5-01 行動結果リプレイ 
『 RAINBOW BRIDGE -集結- 』



「ちょっとちょっと、こんなやつどうすりゃいいっての……?」
 BBは塔の窓から見える光景に狼狽し、あえぐように言い放った。

 ――突如として表れた巨大な虹、ビフロストの橋。そして橋先にぽっかりと
空いた、時空の断裂穴。
 空間がねじれ渦巻く穴の奥から、土人形の巨人がのそりと頭をもたげた。
“橋の番人ヘイムダル”の憲兵である。
 巨人は一体だけではなかった。時空の狭間の向こうには、何十体もの巨人が
目を光らせているのが見えているのだ。
 一体、そしてまた一体と、巨人たちは虹の橋を渡る行進を開始した。
「ほ……ほらもー、なんか出て来ちゃったじゃない!! だから言ったのに!!」
 二位三は思わず抗議の声を上げる。抗議の矛先は『二位三の予感は当たらない』と
揶揄していた相棒ミスリルに対してだ。あいにく彼女は今ここにはいないのだが、
『にーさんのよそうがあたっちゃうなんて、よそうがいなの……』という声が頭の
中で響いたような気がした。
 BBは窓の縁に立ち、巨人をつぶさに観察する。
「あれも神々の遺産の一つ……? 違う、この感じは何か別のもの……」
 虹の上を歩く巨人たちは、まっすぐ塔へと向かっていた。周囲に気をやるそぶりも
なく、ひたすらに直進を続ける。そのスピードは大したことはないのだが、規格外な
大きさとその威圧感から、見ているだけで額に汗がにじむ。
 ――まさか、虹を発生させているこの魔道機械を目指しているのか? 
 そんな予感がBBの脳裏をよぎった。
(もしこの機械を破壊されたとしたら……)
 悪い想像が頭をもたげてくるのを振り払うかのように、腰に下げた剣の柄をぐっと
握る。
「……皆が来るまで少しでも時間稼ぎしなくちゃね。二位三、ここは任せたわよ!」
 BBは窓からひらりと身を躍らせ、虹の橋に飛び乗った。
 そして、巨人の足元をめがけて一直線に駆けだした。


「あれを止めなければ、自由に空も飛べなくなる、か……」
 空から塔にたどり着いていたディーンもまた、巨人に視線を定めていた。
 生体兵器の実験体として、この世に生を受けたディーン。
 しかし、平和だったこの三国世界では、彼女の能力を真の意味で求められることは
なく――浮草のように、広い世界をただただ空から眺めてきた。
 そう、ちょうどこの塔にふらりとたどり着いたときのように。
 だが、今この世界の平和は壊されようとしている。今まで発揮する機会のなかった
己の能力は、まさしくこのような事態のために用意されたものではないのか――
 ディーンは胸中で、自身を生み出した博士の穏やかな笑顔を思い出していた。
(博士……。みんなが無事であるように見守ってください。)
 決意を胸に秘め、黒い翼を空にひろげる。
 ――次の瞬間、ディーンの体は流星のごとく空を切り鋭風をまとい、巨人へと突撃
していった。



 * * * * *



 塔で起こった異変は、塔とは離れた場所にいる者たちにも、インカムを通じて
リアルタイムで伝わっていた。
 ネズミを追って草原を駆け抜けてきた人々は、そのまま山をも一気に駆け上り、
ほどなくして塔にたどり着いた。
 ――急がなければ。その一心で息つく間もなく走破してきた彼らは、見上げた
塔の頂上から伸びる虹の橋、そしてその先に繋がる次元の狭間を見て絶句する。
 モニターで映像を先に見てはいたものの――今まさに目の当たりにし、その
光景の異様さを改めて実感していた。

「おいおいおいおい、マジ勘弁しろよ……」
 コルヴィーノが、土人形の憲兵を見上げながら溜息を吐く。いつもは軽口を叩いて
飄々としている彼であったが、今この時の彼の瞳は、今まで誰にも見せた事のない
鋭さを宿していた。
(――実戦だなんて、数えるほどしか経験が……。それどころか、こんな相手を想定
した演習は一度も無い)
 エスヴァルドは迫りくる巨人を見つめながら、緊張で乾いたくちびるにグッと
力を込める。
(でも、ここで怯んだら立派な騎士になんて絶対になれない! きっとこの経験が
僕の自信に繋がる…今はそう信じよう)
 決意を胸に、塔を見上げる。
 不安を感じているのは、当然ながら彼だけではなかった。
(不味そうなのがでてきたな……)
 マデリンもまた、胸の中でつぶやいていた。だが、同時にこうも思う。
 自分たちはひとりではない、と。
(他人と協力するなんて久しぶりだな……士官学生のころを思い出す)
 そう、たとえ一人では力の及ばないことであっても、たくさんの同士と協力する
ことで成し得ることができる。その経験を、彼女はそれまでの人生で学んでいた。

「……行こう」
――誰が口にした言葉だったか、それとも異口同音に皆が口にしたのか。
集まっていた全員が、その一言を合図に一斉に塔を駆け登っていった。
この塔は、戦いの舞台へと至る――まさしくその階(きざはし)。



 * * * * *



 一方、街に残っていた者たちも、突然の事態に騒然となっていた。
 図書館・レストラン・占い館など、街中の各所に散っていた彼らは、ほどなく
して広場へと集まってきていた。
 広場からカオスフィールへと続く道、その方角のはるか遠方。空に浮かぶ虹が、
山の稜線をかすめるように小さく見えている。その両端の塔と時空の断裂穴も、
米粒ほどの小ささながらも広場から目視できた。
 ――広場に集まった者全てが、その視線をカオスフィールの地平へと向けていた。


「何だありゃ……! あんなもんが街で暴れたら、ひとたまりも無いぞ!?」
 エリオットは断裂穴から姿を現す巨人をその視界にとらえ、呻くように声を
あげた。そんなエリオットの顔を、マリアージュが不安そうな表情で見つめる。
「にーさんのよそうがあたっちゃうなんて、よそうがいなの……」
 今しがた、二位三の脳裏にそのままのセリフが思い浮かんでいるとも知らず、
ミスリルが小さくつぶやいた。
「お遊びが『遊び』じゃなくなったか……」
 tricksterはこの事態への皮肉を込めて、そう言い放つ。
 その隣で、リーファはインカムを握りしめて胸中の焦りを押し殺していた。
「ルーンストーンとか、イヴリース王がホントはナニがしたかったかとか……
まだ解らないこともあるけれど。とにかく急いで塔まで行かなきゃ……!」
「ええ、その通りです」
 突然、上空から声が響いた。
 頭上を見上げると、一台のガンシップがアイドリング状態で浮かんでいる。運転
席に座るシズナが少し身を乗り出し、眼下に集まる面々に声をかけたのだった。
「シズナ!」
「お待たせしました。少しばかり所用を思いついたもので」
シズナはガンシップの後部座席を指した。そこに積まれてあったのは、キャッスル
の尖塔に飾られていたリング。
「念のため、正しく作動させるべきだったパーツを塔までデリバリーしようかと」
「そ、同じことを考えていた人がいたのは心強かったわ。三人がかりだったから
すぐに取り外せたし」
「うん! 他にも色々持ってきたよ。必要そうな工具とか、それとチーズとか。
王様、きっと食べたいだろうと思って!」
 後部座席には、カペラとグラスメア卿も座っていた。彼らはそれぞれリングを
塔へ運ぼうと思い立ち、キャッスルの前でばったりと遭遇したのだ。
「地下に閉じ込められていた人物が言ってたんでしょ? 本当はこれが必要だった
んだって。なら……今からでも持っていけば役に立つんじゃないかしら」
カペラの言葉にシズナがうなずく。
「ただ、王の幼い口調どおりの無邪気な目的とは限らないので……不安は残ります。
保険はかけておこうかと」
 見ると、リングには何やらコードのようなものが配線されている。安全装置か
何かだろう。
「さて。ここまではシズナさんのガンシップに乗せていただいたけど、さすがに
広場にいる全員はこの船には乗れないわね。……ここからは、魔法で塔に向かう方が
速いかもしれないわ」
 カペラはガンシップからひらりと身を躍らせた。
 とん、と広場の中央に降り立つ。



「塔に向かう皆さん、私の周りに集まって。皆さんの力を結集して――この広場
と塔の時空を繋げるわ」



 カペラの言葉に皆が仰天した。


「そ……そんなことができるの!?」
思わず声をあげたのはDEAR。
「私の力だけではこの人数は不可能だけど……全員の力を貸してもらえれば、ね」
 カペラはすう、と大きく息を吸った。彼女の体を淡い光が包んだかと思うと、
その足先から地面を伝って光のラインが八方へと広がって行く。やがて描かれる、
広場全体を覆うような巨大な魔法陣。
「この魔法陣は、皆の持つ【才能】の力を少しずつ集めて大きな力にする、いわば
《変換器》の役割をもっているわ。これで――」



 【超・高速移動】の力をもつ大型の機械空間を、

 【超・道具調達】の力によって作り出し。

 それを【超・機械操作】の力でもってコントロールする――

 その結果、広場の全員を一瞬で塔に移動させる《時空間魔法》として

成立させるのだ……!!!



「え、ええええええ――――――――――!!!?」
「なんとムチャな論理………ッ!!!」
 ジャ●プ漫画もビックリの論理展開に、盛大なツッコミが広場中から飛んだ。
「えーと、そんなことできるんだったらそもそも【超超超:戦闘】とか作って
しまえば、あの巨人すぐに倒せちゃうんじゃね?」
 クロ丸の指摘に、うんうんとうなずく一同。
「うーん、それをするにはここの人数だけだとさすがに難しそうよ。っていうか、
一番の目的は『魔道機械を止める』なのを忘れちゃいけないわ」
「そうだよ、たとえご都合主義だと言われようと、皆で直行できるに越したこと
ないじゃない」
 カペラの説明にかぶせて、うさぎのらぱんがミもフタもないことを言う。
「よ、よし。ここは細かいところはうまくスルーして、とにかく塔へ向かおう!」
「そうね!」
 皆の気持ちがひとつになったようだ。

 カペラは皆の顔を見渡したあと、ぐ、と表情を引き締めた。
 それを見た広場の人々も、わずかな緊張を宿した表情でじっとカペラを見つめる。
「じゃあ……あの塔まで一気に移動しちゃいます!」
 その掛け声に呼応するかのように――広場に描かれた魔法陣が、まばゆい閃光を
放った。



 * * * * *



「はあ、はあ……ここが――塔の最上階か!」
 息を切らせ塔を駆けあがってきた者たちが、魔道機械のある最上階にたどり着く
のと。
「え……えと、ここ、塔の屋上……!!? た、高っ! 怖っ! 風、つよっ!!」
 広場の者たちが、塔の屋上(つまり、塔の屋根の上である)へと時空転移を果た
したのは、まさしく同タイミングであった。
 ――そう、まさしく今この瞬間、全員がひとところに集結したのだ。

「わあああああ、皆来てくれたのか――――!! 心強いよ!!」
 ひとり塔に残っていた二位三が、仲間たちの到着に心底からの喜びの声をあげる。
「全くもう、ゴーレム登場とかね――――YO!! マドなハンド様が一緒に出て
来てないだけマシですね判ります……って後に控えてるのはラスボスなわけだがッ
ッッ!!!」
「ちょっとにーさん、おちつくの!!」
 うろたえ情けない声をあげる二位三を、相棒のミスリルがたしなめる。
 このやりとりだけを見るとなんとも情けなく見える二位三ではあるが、塔にいる
ネズミたちだけは、二位三がとても頼もしい男性であることを知っていた。つい
先ほどまで彼は、ネズミたちに危険が及ばないよう、階下への避難の手助けを
率先して行っていたのだ。
「止めなくてはならない魔道機械は……これか!」
 窓の外、塔の天井からひょいと頭をのぞかせたのはノアーレ。ノアーレに続き、
シズナがガンシップを下降させて窓に横付けする。
「これを届けに来た。きっと必要になると思った」
「そうか、キャッスルのリングか……!!」
 リングをガンシップから降ろし、塔内部へと皆で運ぶ。
 続けてガンシップは、屋上にいる転移組の中で魔道機械を止めようと思っている
者たちを塔の窓から最上階の部屋に入れるようにと順次運んでいった。
 エディ、セシル、ネリネ、ノアーレ、蔡花(さいか)、そしてシップを運転して
いたシズナ。カペラも装置解除のサポートを行うために塔に残るようだ。
 二位三と合わせこの8名が、機械停止を試みる。
「ここはうちらに任せといてや!! せやから、皆は――」
「おう! あいつを足止めしてくればいいんだな!」
「まっかせてー!!」
 セシルの言葉に、楓とミィニィがとびきり威勢のいい返事で応えた。
 もちろん他の者も“応”の声をあげながら、ひとりまたひとりと虹の橋へと飛び
乗って行く。

 視線の先――七色に輝く架け橋のはるか向こうで、ディーンとBBが一足早く戦い
を始めているはずだ。
 この世界を守るために、平和を壊させないために。

 晴れ渡った空は今、やや西に傾きかけた太陽の光に照らされ、わずかずつ黄昏の
ヴェールを帯び始めていた。
 だが、まだ彼らの耳には“終末の楽音(ギャラルホルン)”は響かない。
 響かせてはならない。


「みんな……行くぞ!!」


 戦いの火ぶたは、切って落とされた。




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シーンNo.5-02 『 RAINBOW BRIDGE -決戦- 』へ続く
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